展示作品 (クリムト) について① @ sui東山さま
季節毎に違った芸術家にスポットを当て、「五感」でアートに浸る
総合プロデュースカフェ「 sui 東山 ( スイヒガシヤマ )」さまでは現在、
ウィーン最大の画家と呼ばれた…
「グスタフ・クリムト」の世界(観)を楽しむことが出来ます🍰🍸🍹☕🎵
引き続き私(みやび)の作品も展示いただいておりますので、
ぜひご来店の際は、お食事・音楽・空間を楽しみつつ(作品を)ご覧いただけますと幸いです🤗
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クリムトは、ウィーン最大の画家と呼ばれ19世紀末から20世紀後半にかけて活躍しましたが、父親が彫刻師であったことから、少なからず幼少期からアート(芸術)に触れていたのではないか?と想像できます。
14歳になったクリムトは、博物館付属工芸学校にて石膏像のデッサンや古典作品の模写などを学びますが、その後は劇場装飾に携わり、建築装飾画家として名を馳せるように… 父と弟が亡くなり一時的に制作活動を中断するものの、1896年には制作を再開。この頃には、クリムトの代名詞ともいえる「官能美」を表現する技法を確立させていたと言われています。
しかし、クリムトの官能美は当時の美術界には受け入れられず、そのため公的な仕事を失うことになるものの、彼の名声は保持されたままで、多くの富裕層がパトロンとして彼を支えました。
今回私(みやび)が制作のモチーフとしたクリムトの「接吻 (作品)」は、いわゆる黄金期と呼ばれる時代に描かれており、今なお高く評価されていますが…
同作品が評価される理由を、以下3点挙げてみました。さまざまな資料より、あくまでも私(みやび)の推察でありますが😅
1)超現実 (実際に肉眼で捉えられる情景を超えた表現) を表現している点。
クリムト以前の西洋美術では、目の前の情景を平面的に表現する作風「写実主義」が主流でした。また、19世紀後半には写実主義が少し進み、雰囲気を表現する「印象派」の表現が登場しますが、それでもまだ、見たままの風景を表現する点は変わりませんでした。
一方で、クリムトが表現する超現実は、肉眼で捉えたものを超えて、心の動きまでも表現しています。
クリムトの作品以降、1920年には「シュルレアリスム(超現実主義)」として受け継がれ、ルネ・マグリットやサルバドール・ダリなどが作品を残していますが、クリムトが表現する超現実の大きな特徴は、絵の中に装飾を取り入れたこと。
また、接吻では丸や四角などのモチーフを用いて、目には見えない感情や雰囲気をデザインしています。
2)官能的な美しさを表現している点。
クリムトの「接吻」といえば、誰もが心を奪われる「官能的な美しさ」でしょうか?!
クリムトは、「接吻」に限らず女性をモチーフにした作品を多数描いています。線だけで描かれた素描だけでも3,000点を超える作品が残されており、その大半が裸の女性。アトリエには、複数人の女性を待機させていたそうで、クリムトにとって、いかに女性が魅力的な存在であったかが伝わってきます。
ここで改めて「接吻」を見てみると、男性と女性が描かれているものの、女性に焦点が当たっている点が特徴的です。男性は、女性を引き立たせるために描かれており、まさしく「装飾」と言えるのではないでしょうか。
3)金箔を使った表現を用いた点。
クリムトが「接吻」を描いたのは、多くのパトロンからサポートを受けた黄金期。こうした背景もあり、「接吻」では装飾として金箔を用いています。
当時の美術界では、装飾は絵画や建築などの大芸術と比較して格下の小芸術に分類されていました。
しかし、クリムトは装飾が持つポテンシャルを見出し、さらには金箔を用いることで超現実の世界観をより印象的に表現しています。
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皆さまのお越しを心よりお待ち申し上げております😉
【 sui東山 (スイヒガシヤマ) 】
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【この記事を書いた人】
フラワーアーティスト みやび美歩
(アーティフィシャルフラワーデザイナー協会(AFDA)認定デザイナー)
「アーティフィシャルフラワーを 《ツール》から《アート》へ昇華させたい」との想いを持ち、アーティフィシャルフラワーだからこそできる「表現」の探求、個展・ワークショップを開催中。
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