展示作品について② @sui東山さま
季節毎に違った芸術家にスポットを当て、「五感」でアートに浸る
総合プロデュースカフェ「 sui 東山 」さまでは現在、
19世紀のイギリスで最も傑出した芸術家・詩人・思想家の一人であった,「ウィリアム・モリス」の世界(観)を楽しむことが出来ます🍰🍸🍹☕🎵
本日は、そのsui東山さまで、モリスの「 いちご泥棒 」からインスパイアされ制作した作品と共に、
2023年の新たなスタートを飾る作品として展示しました (⬆️) 本作について、(作品)制作前に学んだあれこれを…🤔
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
実は…
新年のおめでたい雰囲気に!…と考えました本作は、尾形光琳の「紅白梅図屏風(こうはくばいずびょうぶ)」より着想を得たもの。↓↓
【 ユニークな暗喩、それは光琳マジック!? 】
琳派の名絵師・尾形光琳が晩年に描いた「紅白梅図屏風」は、
日本美術の代表的名画として広く知られていますが、彼が模索し続けた「グラフィカルな構図」や「デザイン性の集大成」の傑作とも呼ばれています✨
右隻に紅梅、左隻に白梅。背景は省略され、梅の木の間には末広がりに描かれた流水が…
紅梅は画面いっぱいに描き、一方、白梅の大部分は画面の外に隠されている。絶妙な左右対照に対し、中央の流水は微妙な曲面を構成。作品からは、光琳の豊かな独創性を読み取ることが出来ます🖼
その独創性ゆえからか、「紅白梅図屏風」はさまざまな見方をされてきたようです🤔
左右の梅は男性で、女性を表した流水を奪い合っているという説。
紅梅は若さ、白梅は老いを表し、流水は時間の流れを表すという説。
、、、
今となっては、
「真実は光琳のみぞ知る!」…というところでしょうが、
そのようなイメージや暗喩を喚起するのは、作品が「名画」であるが故。永きに渡って多くの人の心をとらえ、語り続けてこられた証でもあるのでしょう(!?)
また、この作品は、後に「光琳梅」と呼ばれる意匠の元となる花弁を線描きしない梅花や、琳派の絵師に受け継がれる「たらし込み」の技法で木の幹が描かれています🖌️
さらに、近年の科学調査によって、中央の流水紋の表現は銀箔地に流水紋をマスキングして描き、周囲の銀を黒色に硫化変色させるという、極めて珍しい工芸的手法が用いられていることが判明🔍
呉服商の御曹司でもあった光琳だからこそ、染色技法に詳しく、この作品の金銀地において防染技術を試みたのではないかと言われています。
卓越したアイデアと技術を凝縮した作品には、重厚な雰囲気の中にも粋なセンスや軽やかなリズム感が散りばめられています。
光琳の集大成にして最高傑作と言われる「紅白梅図屏風」
ひと目見て、なぜか気になる、いつしか魅了されてしまう…
のは、観(魅)る者にあれこれ想像をさせる要素〈光琳マジック〉がいくつも隠されているからなのでしょう。
何を隠そう…
光琳マジックとは、私(みやび)の勝手な命名ですが笑
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
花資材を絵の具に見立て、一枚の絵を描くように「色彩」を表現しています。
私(みやび)の作品から尾形光琳 (そして、モリスも…) の世界観を少しでも感じ取っていただけましたら、大変嬉しく思います💗
ぜひお早めのご来店をお待ち申し上げております😉
【 sui東山 (スイヒガシヤマ) 】
※営業日・営業時間、メニュー等の詳細は、コチラ(⬇)にてご確認下さい!
https://www.instagram.com/sui_higashiyama/
#尾形光琳 #紅白梅図屏風 #モリス #いちご泥棒 #京都からアートを発信
【この記事を書いた人】
フラワーアーティスト みやび美歩
(アーティフィシャルフラワーデザイナー協会(AFDA)認定デザイナー)
「アーティフィシャルフラワーを 《ツール》から《アート》へ昇華させたい」との想いを持ち、アーティフィシャルフラワーだからこそできる「表現」の探求、個展・ワークショップを開催中。
>>詳細プロフィール 続きはこちら