菖蒲(しょうぶ)に見る植物の「気」!
5月5日は「こどもの日」、
男の子の節句として、別称「端午(たんご)の節句」と呼ばれています。
では、
「なぜ、『 端午の節句 』には菖蒲(しょうぶ)を飾るのでしょうか?」
中国では、季節の変わり目に体調を崩しやすいため、菖蒲酒を飲んだり、菖蒲湯に入る習慣があったそうです。
菖蒲は「強い香りで災いを払う」と言われ、
菖蒲湯は身体を温め薬用として効き目があることから、健康を願うものとして使われていました。
「こどもの日」にあたる「端午の節句」は、ちょうど季節の変わり目。
「端午の節句には菖蒲湯に入る」と、中国から日本へ伝わってきたようですね。
そのため、日本では、「端午の節句」=「こどもの日」に菖蒲湯に入ったり、菖蒲の葉やヨモギを軒に吊るして邪気を払って無病息災を祈ってきました。
菖蒲湯には、血行促進、腰痛、冷え性、神経痛などさまざまな効能があります。
また、独特の香りはアロマセラピー効果もあり、心身ともにリラックス効果が期待出来ます。
ちなみに、お風呂に入れるのは「葉菖蒲」で、
通常、スーパーやお花屋さんで購入出来ますが、それも本日夕方まで。早めの購入が理想です。
そして、、、
「菖蒲湯に入りながら、はちまきのように菖蒲の葉を頭に巻く子供の姿 (あるいは映像) を見掛けたことはありませんか?」
これは、「菖蒲の葉を頭に巻くと頭が良くなる」という言い伝えによるもので、
「賢い子に育って欲しい」という願いが込められています。
「健康になるように」との願いからは、菖蒲の葉をお腹に巻くこともあるようですよ。
時に、「病は気から」と言いますが、
心を整え体をリラックスさせることが出来れば、心身共に健康で充実した日々を送ることが出来ます。
さらには、ストレスの芽を取り除き、
あるいは、ストレスと上手く付き合うことにより、健全な肉体に健全な心が形成されていくものです。
気迫、気力、気分、気質、気性、、、
やる気、元気、勇気、活気、覇気、病気、空気、天気など 「気」の付く言葉はたくさんありますが、
「気」が満たされないと「気」は回りません。
気を充分に取り込んでいれば、活気に溢れ元気でハツラツとしていますが、
気が足りないと、覇気がなく弱々しい印象になります。
「気」は英語でいうところの「エネルギー」です。
目には見えず手で触れることも出来ませんが、実際に存在しています。
(例えば、テレビの電波は見えないけれど、存在するから画像が映ります。
電気も明かりを灯し、触れると感電するから、実態は見えなくても存在しています。)
そんな「エネルギー」を、私(みやび)は、植物(花)にも強く感じるのです。
植物(花)は、たいてい上へ上へと重力に逆らって伸びています。
その姿は、それ自体エネルギーに溢れ、
植物(花)の持つ凄まじいエネルギーを肌で感じる瞬間でもあるのですが、
さらに、
人類が誕生する遥か昔から地球上に誕生し、過酷な自然環境に絶え、生息してきたその姿に、
「生きる」(という)ことへのパワーや適応力に対する、底知れないエネルギーを感じずにはいられないのです。
つい、可憐で儚い美しさに目を奪われがちですが、
自然の脅威にすら耐え忍んで来たたくましい姿にも、注目せずにはいられません。
そのようなパワー溢れた「気」を持つ植物(花)だからこそ、
時に、強い香りで災いを払ったり、薬用としての効き目や、さまざまな効能を発揮出来るのではないでしょうか?
気が回ることによって、心身共に健全で幸せな毎日を過ごすことが出来るのならば、
そのような素晴らしい「気」=「エネルギー」を持つ植物(花)のチカラを借りない手はないでしょう!
自身に不足している「気」=「エネルギー」を補填し、癒し調整しさえすれば、望む結果を期待できるやもしれません。
まずは、身近な植物、花に興味を持つことから、、、
植物(花)が持つ素晴らしいエネルギーをたくさん取り込んで、心身ともに健康で幸せな毎日を過ごして行きませんか?!
古来より、国を超え、人々によって伝えられてきた風習には、
決して、ひと言では語れない人々の熱い想いや願い、そして深い歴史があるものです。
こどもの日を象徴する植物(菖蒲)に、その背景を教えられるようです。
それでは、【 花楽(かがく)の時間 ~第22時限 】
最後までお付き合い下さりありがとうございました。
【この記事を書いた人】
フラワーアーティスト みやび美歩
(アーティフィシャルフラワーデザイナー協会(AFDA)認定デザイナー)
「アーティフィシャルフラワーを 《ツール》から《アート》へ昇華させたい」との想いを持ち、アーティフィシャルフラワーだからこそできる「表現」の探求、個展・ワークショップを開催中。
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