そうだったのか!「欲望」とは・・・

こんにちは、みやび美歩です。

■前号(101時限)では、あるお客さまのご感想をご紹介いたしました。

> オーダーアレンジは、ご感想をお聞きするまでは毎回緊張いたします!



本日は、そのオーダーからお届けまでの過程を通じ、私(みやび)が感じたことを。。

■オーダーアレンジでは、お客さまがどのような作品を望まれているかを知る必要があります。

写真やインスタグラム、フェイスブックなどの画像(投稿)から同じものをというケースであれば、

比較的ヒアリングも簡単に終わりますが、

全てお任せというケースでも、

自宅用なのか贈り物であるのか、贈り物であれば男性なのか女性なのか、何代は? 等々。

さらには、色、形、大きさ、花材に、

もちろん、ご予算についてもお尋ねしています。


■そして、ある程度お客さまの中でイメージをつけていただくことが出来れば作品に取りかかるのですが、

稀に、なかなかイメージがまとまらず、とりあえず「試作品」作りに取り掛かる、ということも。

その際は、仕上げた作品をいろいろな角度から撮影し、

その写真画像をまずはお客さまにご覧いただき、(状況によっては実物をご覧いただき、)

その上でさらにヒアリングを重ねます。(作品に手を加えます。)


■当然、最終的にお客さまのご意向添った作品を作ることが出来なければ、(お気に召されなければ)、

オーダー自体は取消!

また、時間的に余裕がなければ、残念ながら当方からお断りをしなければなりません。

あるいは、日程を調整し直し作品をお作りすることにもなります。


■幸いにも、未だそういった経験(オーダーの取消)はありませんが、

私(みやび)自身、お客さまとのやりとりの中で少しでも違和感(らしきもの)を感じるところがあれば、

さらにご提案し直すことになります。

結果、ヒアリングに思わぬ時間を要することになりますが、

やはり、お客さまとのやりとりの中で少しでも納得いただけ(てい)ない様子がうかがえると、

私(みやび)自身が、その作品をお届けすることが出来ません。


■何と言っても、お客さまの大切なお金を頂戴するのです。



お客さまのご希望に添った作品をお届けし、

お客さま(贈り物であれば先方さま含めて)に喜んでいただきたい!



お客さまに「これが欲しかったんだ!」

「欲しかったのはコレ!」と言っていただきたい!

だから、私(みやび)自身が納得出来ないと作品を送り出すことが出来ない、

つまり、オーダーを成立させることが出来ないのです。

その姿は時として、周囲には少々頑固に見えるかもしれませんね(苦笑)


■さて、

「今回のオーダーからお届けまでの過程を通じ、私(みやび)が率直に感じたこと」とは?!


それは、

「欲望とは自存するものではなく、それを満たすものが目の前に出現した時に発動するものなのである。」

ということです!

そうだったのか!「欲望」とは・・・


■残念ながら、この言葉は私(みやび)が発したものではありません。

これは、

1990年代にアカデミー賞を受章した「羊たちの沈黙」という映画の中に登場する、

猟奇殺人犯で人肉愛好者の精神科医、ハンニバル・レクターの言葉です。

■実際に映画を観たわけではありませんが、

何かしらのキッカケで、その(似たような)言葉が非常に印象に残っておりました。



とはいえ、深く考えたことはなく、「ふぅん、、、そうなんやぁ、、、」という程度。


■しかし、このたびその言葉をふと思い出し、

今さらですが、

少しはその(言葉の)意図するところが分かった(理解出来た)ような気がしました。


■つまり、おおよその「人」は、

自分は何が欲しいのかよく分からないけれども、

形となって目の前に現れた瞬間、

「あぁ、これが欲しかったんだ!」



と自分自身が気づくのだ、ということです。



■そして、

全く思ってもみないところから人を刺激し、その意識の中に入り込み、

(その人が見ている)それまでとは異なる目で世界を見るようにしてしまう、

それが「デザイン」なのかもしれないと。


■もちろん「デザイン」は作る側だけで完結せず、

それを受け取る側がいて、その両者で成立します。



だから、「これが絶対に正しい!」などということはありません

だからこそ、あれこれいろいろ考え、そして作って、

また考え、作って考え、、、

果ては作り続けなければならないのでしょう!

■「モノ(作品)」は、

時間をかけたからヒットするとは限らないし、

たまたま作ったものがヒットすることもあるだろうし、

時間の経過とともに、後々ヒットすることもあるだろうし、、、



全くもって分からないけれども、



考え続ける、

作り続ける、

試し続ける

ところに意味はあり、「モノ(作品)」には作る側の全てが溢れ出ている。

だからこそ、「デザインは面白いのかなぁ」と。

難しいけれど、向き合っていきたいと思わせてくれます(笑)

■「欲望とは自存するものではなく、それを満たすものが目の前に出現した時に発動するものなのである。」

あなたはどう思われますか?

■■それでは、【 花楽(かがく)の時間 ~第102時限 】
最後までお付き合い下さりありがとうございました





【この記事を書いた人】

フラワーアーティスト みやび美歩
(アーティフィシャルフラワーデザイナー協会(AFDA)認定デザイナー)

「アーティフィシャルフラワーを 《ツール》から《アート》へ昇華させたい」との想いを持ち、アーティフィシャルフラワーだからこそできる「表現」の探求、個展・ワークショップを開催中。
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