5月1日=スズラン=ミュゲの日!
フランスでは、
5月1日に、愛する人や大切な人へ幸運を祈って「スズラン」を贈る、という風習があります。
「スズランを贈られた人には幸運が訪れる」という縁起もの。
実は、この歴史は思いのほか古く、、、
1561年5月1日、
「幸福をもたらす」 としてスズランの花束を受け取ったシャルル9世は、それをとてもお気に召され、
それから、毎年、宮廷のご婦人達に(スズランを)贈るようになりました。
スズランは恋人たちの出会いの花、象徴でもあります。
それゆえ、ヨーロッパでは長い間、「スズラン舞踏会」(なるもの)が開かれ、
この日、若い女性たちは白いドレスを身にまとい、男性たちはボタン穴にスズランをつけました。
しかし、
一般庶民がスズランを贈る習慣は、19世紀末から徐々に進んで行きます。
20世紀には、特にパリ近郊の人々が森へスズランを探しに、、、
そして、そこで摘んだスズランの花を街頭で売るのには、
許可も得ず、所得の申請をしなくても多目にみられる、というのですから何とも驚きです。
5月1日が近づくと、
街中ではスズランの花束が売られるようになり、当日は、誰でもスズランを売って良いのだそうです。
ただし、スズランは、
「森で摘んだ根のついていないもので、花屋さんから100メートル以上離れた場所で売ること」、
という規則も。
子供たちが花束を売ってお小遣いにしたり、
赤十字においては、この日のスズランの売り上げが大きな収入源の一つともなっています。
フランスでは、「5月1日=スズラン」というほど定着している風習です。
スズランの花言葉は「意識しない美しさ」「純粋」」「幸福が帰る」「幸福の再来」。
スズランをフランス語でミュゲ(Muguet)ということから、5月1日は「ミュゲの日」とも言われています。
今、日本のお花屋さんの店頭には、5月第2週の日曜日の「母の日」」に向け、
赤、ピンク、黄色、オレンジ、複数色等のカーネーションが所狭しと並んでいます。
カーネーションの人気には及びませんが、
一つ一つの小さな花がとても愛らしく、「贈られた人には幸運が訪れる」という、
何よりプレゼントにピッタリなスズランの花を、「母の日」にオススメするお花屋さんも、少なからずあるようです。
定番の花贈りより、思わぬ時の思わぬ 「花贈り」 は、
贈られた時の「驚き」と、
贈られた人がその意味を知った時の「喜び」は、(私達の)想像を遥かに超えることがあるものです。
( あなたの株もきっと上がるはず!? 、、、)
花は、世界各国で、人々の思いや愛を、人々に代わって伝えてきました。
男性から女性、女性から男性、親から子、子から親へ、また、友人・同僚同士でも、
お祝い事や送別会など、節目や行事、風習などをキッカケとして、花贈りの機会がもっと増えることを期待したいものです。
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それでは、【 花楽(かがく)の時間 ~第21時限 】
最後までお付き合い下さりありがとうございました。
【この記事を書いた人】
フラワーアーティスト みやび美歩
(アーティフィシャルフラワーデザイナー協会(AFDA)認定デザイナー)
「アーティフィシャルフラワーを 《ツール》から《アート》へ昇華させたい」との想いを持ち、アーティフィシャルフラワーだからこそできる「表現」の探求、個展・ワークショップを開催中。
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