【 この季節だからこそ、、、みやびの「発見」と「菊の花」】

■ 肌に感じる空気が時の移ろいを思わせる、、、
  そんな季節となりました。

  野山の木々や草花も、
  次第に落ち着きのある色味へとその表情を変えて行きます。

  また、スーパーや青果店の店頭に所狭しと並ぶ秋の味覚は、
  目にも楽しい季節の到来を実感させてくれますね。

■ 私達は普段あまり意識することなく「五感」で世界と触れていますが、
 「五感」の働きは、私達人間が生きていく上で欠かせないもの。

  五感を研ぎ澄ませ、変化を敏感に感じとり、
  その時々に出合った「発見」を心ゆくまで楽しみたいものです。


■ ところで、

  最近の、
  私(みやび)の「発見」は『 重陽(ちょうよう)の節句 』の経緯(いきさつ)。



  あまり馴染みがないかもしれませんが、

  9月9日(土)は重陽の節句でした。

■ 中国伝来の陰陽説では、

  奇数は「陽の数」、偶数は「陰の数」。

  陽数は割り切れないために無限・偉大を意味し、
  その中で最も大きい9が重なる9月9日は、
  全ての節句(五節句)の中でも大変めでたい日とされていたようです。



■ 日本にこの風習が伝わったのは、平安時代初期。

  菊の香りを移した菊酒を飲んで邪気払い・長寿を願うという宴が
  貴族の宮中行事として広まりました。

  その後、各地で菊を愛でるお祭りや行事が催され、
 「菊の節句」「菊の宴」と呼ばれるように、、、

  収穫の時期ということもあり、
  一部の農民の間では「収穫祭」としてお祝いをしたことから、

  別名「栗の節句」とも呼ばれていたそうです。

画像の説明

■ しかし、
  なぜ「菊」が用いられたのか?

     その理由は菊の「効能」にありました。

  古代中国では菊は「翁草(おきなくさ)」
          「千代見草(ちよみくさ)」
          「齢草(よわいくさ)」と言われ、

  無病息災を願い、邪気を払い長生きする効能があると信じられていました。

  そのため、菊を飾って健康と長寿を願ったと言われています。

  菊は福を呼び、不老長寿、無病息災、若返りを願う花として、
  重陽の節句では欠かせない縁起の良い花となっています。

■ このように、
  健康、長生き、若返りという縁起が良い意味しか見当たらない菊の花。

  見た目も上品で美しく、
  例えば、アレンジメントなどにして大切な人に贈りたくなりますが、

  一つ気をつけていただきたいのは、まもなく迎える敬老の日(の贈り物)です。

■ 長寿を祝い健康でさらなる長生きを願う敬老の日。

  近年こそ、バラやラン、ガーベラなど、
  亡くなった方が好きだったお花で祭壇などを飾ることも増えましたが、

  一般的にお葬式の花と言えば、まだまだ「菊」のイメージです。

  白い菊に淡い色合いのアレンジの花束は
  どうしても供花(仏様や死者にささげる花)のイメージになってしまいがち。


■ もし、菊を贈りたいのであれば、
  白以外の華やかなお祝いらしい菊の花を選びましょう!

  気になさらないご高齢者もいらっしゃるでしょうが、
  いくら本来長寿を意味して縁起の良い菊の花でも、感情を傷つけることがあるかもしれません。

  お祝いごとに使いやすい菊の花としては「ピンポンマム」という種類があります。

  気になる方は、ぜひお問い合わせくださいませ!

それでは、【 花楽(かがく)の時間 ~第46時限 】
最後までお付き合い下さりありがとうございました。





【この記事を書いた人】

フラワーアーティスト みやび美歩
(アーティフィシャルフラワーデザイナー協会(AFDA)認定デザイナー)

「アーティフィシャルフラワーを 《ツール》から《アート》へ昇華させたい」との想いを持ち、アーティフィシャルフラワーだからこそできる「表現」の探求、個展・ワークショップを開催中。
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