嗅ぐだけで、ただ見るだけで、、、
ただそこにあるだけで人の心を優しくさせる「アイテム」と言えば、
朝食のテーブルであったり、
玄関や庭先、あるいは旅先で見かけた「花」や「植物」、、、思い起こされませんか?
ほっと眺めるひとときは、
いつもの暮らしを少し贅沢に、そして心を豊かにしてくれるものです。
また、ちょっと落ち込み気分が乗らない時などは、
元気に咲き誇る花や、生き生きと育つグリーン(植物)を見ると、何だか勇気付けられている気がして、心がふと軽くなることがあります。
あるがままで美しい「花」、そして「植物 」。
そんな花や植物に、今改めて大きな期待が寄せられています。
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現代のストレス社会に生きる私達の体は、
(人間が人間になって600~700万年が経過しますが、その99.99%以上を自然の中で過ごしてきたから)
もともと「自然対応用」に出来ているそうです。
ここ30年ほどのコンピュータの普及を始めとした急速な人工化は、私達により便利な生活、快適な暮らしを届けてくれました。
しかし、
その一方で、私達の体にさらなるストレス状態を生み出していることは、誰もが認めざるを得ない事実であり、
「今、自然対応用に出来ているはずの私達の体は、非常に危険な状態にさらされている!」
という現実を、
決して大袈裟ではなく、また紛れもない真実として受け止めなければなりません。
そのような状況下で、ある研究報告が発表されました。
それは、「花の生理的リラックス効果」を証明したもので、
「最も身近な自然素材である「花(植物)」は、私達の身体に良い効果をもたらす」のだそうです。
今お読み下さったほとんどの方が、
恐らく?(何となくでも、、)この言葉にご賛同いただけるのではないでしょうか?!
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「千葉大学環境健康フィールド科学センター (の一研究室)」 は、
(人が)花の香りを嗅いだり、花をただ見るだけでも
「生理的に体がリラックスする」ということをデータ化し、事実を科学的に解明しました。
それは、「日本初・世界初」の知見と聞いていますが、
私達人間は、「花の生理的リラックス効果」を享受できる生き物なのです。
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具体的な実験を、以下簡単にご紹介させていただきますね。
まずは、、、
Å: 「花の香りを嗅いだ時」 と
B: 「花を見た時」 に分けて、「果たして体がリラックスするのか?」 を調査しています。
A:「花の香りを嗅いだ時」 ・・
実験は、「近赤外分光法」と呼ばれる光を使った脳前頭前野(額部分)計測と「心拍変動性」と呼ばれる自律神経活動計測を用い、
女子大生が被験者となり、ルージュ・ロワイヤルというバラの香りを90秒間嗅ぐというものでした。
結果は、
安らいだ時に高まる副交感神経活動が上昇し、バラの香りによって、体がリラックスすることが判明。
これは、バラ精油でも同様の結果を示し、加えて、脳前頭前野活動も沈静化し、体全体が生理的にリラックスしたそうです。
そして、
B:「花を見た時」 ・・
こちらは、高校生、医療従事者、オフィスワーカーの114名を対象として、ピンクのバラ (生花) を見た場合の生理的リラックス効果を調査しました。
フラワーアレンジメントを念頭におき、
30本、長さは40cm、目までの距離を約40cmとし、4分間見るというもので、
結果は、
リラックス時に高まる副交感神経活動が上昇し、ストレス時に高まる交感神経活動が低下しました。
つまり、バラを見るだけで、体はリラックスするのです。
また、パンジーや観葉植物 (ドラセナ)でも同様の効果があったと聞いています。
このように花や植物と触れあうことは、私達にとって少なからずプラスの効果があるのです。
花屋を覗き香りを嗅ぐだけでも、散歩をしながら梅の花を見るだけでも、
あるいは、「記念日」や「イベント」などを上手く利用し、時には花や植物を求めお家に飾ってみても、、、
「花や植物と触れあう」機会を自ら作ることは、案外簡単に出来るものです。
ぜひ、「花の生理的リラックス効果」をあなた自身で体感してみて下さい!
私 (みやび)は、
今後ますます、経験的に知られてきた「花の効果」が科学的に解明されることにより、
「花や植物が持つ大いなるチカラ」がより一層見直されることを、大いに期待しています。
、、、
そうそう!
花を贈られて嬉しくない女性は、めったにいないのでは?!
今日は国際女性デー、ミモザの日。
男性の皆さま、まだ間に合いますよ。
お花屋さんの店頭は、黄色でいっぱいです(笑)
それでは、【 花楽(かがく)の時間 ~第10時限 】
最後までお付き合い下さりありがとうございました。
【この記事を書いた人】
フラワーアーティスト みやび美歩
(アーティフィシャルフラワーデザイナー協会(AFDA)認定デザイナー)
「アーティフィシャルフラワーを 《ツール》から《アート》へ昇華させたい」との想いを持ち、アーティフィシャルフラワーだからこそできる「表現」の探求、個展・ワークショップを開催中。
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